樋口一葉の世界にようこそ  ここには樋口一葉の文学を知る上で貴重な作品が多数収録されています。 是非ご覧になり貴重な一様文学の神髄をお楽しみ下さい。
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収録作品
【1892年】
うもれ木
たま襷
闇櫻
五月雨
別れ霜
經つくえ
【1893年】
暁月夜
琴の音
雪の日
【1894年】
暗夜
花ごもり
大つごもり
【1895年】
うつせみ
たけくらべ
にごりえ
ゆく雲
雨の夜
月の夜
軒もる月
十三夜
【1896年】
あきあはせ
うらむらさき
この子
すゞろごと
わかれ道
われから
反古しらべ
さをのしづく




 

  戯言は戯言、御新様といふ稚な馴染の可愛らしき方があれば他處にお心の散らぬは無理ならねど、全躰あのお嬢をどうなさる覚しめしぞや、初春はるの三日の歌がるたに、其うつくしきお顔を見せましたは私しの咎なれど、誠の罪は何處やらのお人と田原がことに話しの移れば、其話それを今日は抜きにして貰ひたし,氣色きしよくのすぐれず頭のいたきに、ぶらりと家を出でたれど、さして面白き處もなければ、常に憂きことを知らず顔の、此宿こゝには定めし胸のすく様な事もとて來たりける物を、いぢめられては何の甲斐もなしと迷惑がれば、どうでも嬰児様は猿蟹のはなしでなくばお氣に入るまじ、腹のすく様なとても氣の利たもので一トロといふ宿がらで無ければ、ねゝ様相應これで我まんなされませと、甘味にそへてさし出す茶の浮かすはお手のものと知るや知らずや。
 
  其五
 
  我れながらげ解しがたき心のいづ方に向ひてすゝむらん,あとにも先にも今日までに逢ひみしは初春はるの三日,年始まはりの屠蘇の酔ひ,目もとにあらはれて心は夢ところげこみし谷中のやどに、うつくし人の寄り合ひて今宵は歌留多の催し,お迎ひの使ひをもあげたかりしに、ようこその御入来おいでと喜こばれて、若きものゝならひ與之助いやならぬ心地のして、遂ひそのまゝにお中間入りの源平合戦、組わけの三たびが三たび連れになりしはお辰が門下に随一のお家がら、例の田原どのが愛子にお廣さまとて、父さま似の色は白からねど,娘ざかりは山茶も出ばなの色ふかく,派手ずきの母様がお好みとありて、模様も花やぎたる薄藤の中振袖、もれてぞにほふ八ツ口の緋ぢりめん、人目をうばふ織ものに、帯は繻珍か夏雄の彫りのぱちんの金具は瀧に鯉,はつきりとせし氣象はとりなり活溌いき/\とおかもしろく、ちての喜び、まけての膓たち我まゝなほど憎くからぬお人なりける,されば與之助とても其おもかげの空にうかべば、母が前に斷りたるほど眞實いやといふには有らねど、男の身として少しうれしからぬ筋もあり,かつはお新がうらみの心にかゝれば、いづれにせよ胸のうちには斷然きつとせし決定さだまりもなく、何が何やら五里の霧中にさまよふやうにて、月も花もはるかの彼方におぼめきながら,ならべ得がたき處に悶はおこりて人しれぬ苦労この間にあり,されば眞向まつかふよりの母が異見に癇癪の火の手つのりて、よしさらば立派に我が戀を通して見すべし,馬鹿なことをと奮ひたちしは一時、今朝の勢ひにては谷中に足のむくべくもあらず,もとより此處は由縁のかげ、むらさきの一もと根ざしはほかならぬに,行かばかならず彼のことを言ひ出すべし、さてはう五月蠅るさしとて行かねば夫れにても事のすむべきを、むしやくしやとせし思ひの晴るゝ處なければ、暫時にても此苦のわすらるゝやう、その一條は面倒めんどうなれどお辰が話しのをかしきは聞きたくなきにもあらで、よし例の話しのいでたらば、あたまから亂離骨廢にこなして、言葉のたくみをどれほどに并らぶるとも、知らぬ知らぬと亂暴に狼籍にけのけたらば、いかなお辰も閉口して二の句は出まじ,と心がまへをせしやらせぬやら、我れもわからぬ了簡にて谷中の扉をたゝきぬ行末は八重の汐路に大船うかべて、空や波なる青海原とても、もとは山路の苔のつゆ、さてもわけなしのお弱年としわかさまとにらむ目もとに何見えざらん、問はねどしるき與之助が心の宙宇に迷ふ有さまゝで夫れと呑みこめば、思ひしにはかはりてお辰さのみ田原がことも語らず、案じたるよりは産むの安きもてなしに、恐れてよりつかざりし日ごろの馬鹿らしさ我れと笑はれて、母が前におこりたる癇癩の雲もやう†つ散じれば、おのづから詞に花も咲きて、聲だかに笑ふやうにもなれば、時分をはかりてお辰、のう瀬川さま、人は何時どのやうな事で苦労するやら知れませぬ物、うき世を切り髪の今日この頃、我が身にかゝる浮雲さへ大方は拂ひつくして、心の月のたかく澄むやうにと願ひながら、さて左様さうもならぬもの、見きくにつけて人の哀れとぞ知らぬ顔して過ぐされねば、酔狂らしき心配に身さへやせて、一人やきもきと気はもめども、肝心の御本尊さまがいたちの道きりでは困るでは御座んせぬかと恨らまれて與之助、それはお氣のどくさまと軽くすます言葉も出かねて、左様いふ次第ではなしなどゝ言譯をなしける,お辰いよ/\眞面目に、弟子は子もおなじなれば、我が身も可愛きあのおこ嬢の爲、早くらちのあかせましたけれど、それは一ト筋、お前さまのお情實こゝろも汲まぬでは御座ござんせぬ、まゝごとの昔しより別れて今ではお前さまお一人をたよりの、お新さま可哀かわゆしとあるは御尤、いひ譯あそばすほどが可怪をかしく、左様ありてこそ嬉しきお心を喜んで居りまする、なれども田原さまが事とて彼のまゝでは置かれもすまじく、我れさへよくは他人ひとは勝手と其やうな無茶は平常の御氣質とてお言ひになる譯が無ければ、どうでも二タ道にまよひて御苦労なさるので御座ござりましよ,おのづから母様には仰せ憎くきことも私しには御遠慮の入らぬ筈なれば、何ごともお打あけなされて御相談下さりませやと、おさな子に飯粒いひぼくゝめるやうな申分を、さすが亂暴に狼籍に言ひやぶらるゝ物でなければ、與之助少し勝手のかはりて、しばらくは黙然だんまりとなりぬ。
  次第に我が本陣へきりこまれて、いづれにか返答せねばならぬ様になれば、いつまで唖のまねも出來ねば思ひきりて與之助、我れはお辰さまが何時もの給ふねゝ様なれば、其やうな義理はりの六づかしきことは知らず、粋とやら通とやら鶯なかせし末の人こそ奥ふかきおもひやりは有るもの、何となりとも察してよき様に斗らひ給へ,我れは小豆あづきまくらが相應なればと、美事とぼけた積りでや答ほんにれば、さう御座ござんしたもの、海山三千年の我れに比らべて力まけのせし可笑しさ、知らざるを知らずとせよも生意氣らしけれど、ねゝ様の小癩だては入らぬ事なれば、以來は何事も我が身にまかせてお小言は仰せられますなやと言へば、萬事よろしくお差圖をと、與之助はどこまでも串談のつもり成りしが。
 
  其六
 
  その次の日お辰、田原どのに車を飛ばせて何事を言上しけん、奥方の笑眉ひらけて見えさせられしが、歸るとそのまゝ、呼出しに人の魂をふらつかせし昔しより、書きなれたる長文の滞るところなく、我れながらをかしさを水いれの水にそゝひで、する墨のあとこまやかに、筋は立派に萬歳を祝して、きのふは與之助さまお入り嬉しく、然るべく取はからへと仰せの有りけるまゝ、唯今例のに参りて、奥方まで委細申上げぬるに、お喜びのほどは去る方に推し給へ、猶この後のさまざまに付きて、お打合せいたしました事の多ければ、みづから参館あがりて、とはおもへど、少しさゝはる事のありて今日明目自由のきかねば、おはこびの願ひましたきよしをお近のもとまで申おくりける,此文これを受とりたるお近が喜びより、あきれはてし與之助が、あまりの事に戯れとも思はれず,さりとて青筋たてゝ怒りもせば、いよ/\笑はれて茶にされて、我が言條いひは何所にか立たすべき、母はもとより同意も同意、望みに望む所なれば、我がもしも嫌やなどゝ言はゞ、お辰と同盟してどのやうの難義を言ひ出すやも斗られず,彼方あちよりもこ此ち方よりもくど/\と面倒を持ちこまれて、長く苦境に身を置かんより、今後のことは今後の處しかたも有るものをと、せん方なしの斷念あきらめに、お辰がいふ嬰児さまの本色か、うまうま深淵ふかみに引入れられしをくやみながら、手玉に取られて手も足も出ぬやうに成りぬお近はもと/\お辰とは意氣の合ふといふ中にも非らず、亡き良人つまが親友の未亡人ごけさまといふばかり、平常は與之助の好きて通ふをさへ苦々敷いひけるも、此度びのはからひの如何いかに説きてか我が手にさへ乗らざりしを鎮めて、うれしき順序のはこびける喜ばしさに、お新のことをさへ打あけて談合するやうに成りける、狭き家のうちの出來ごとを、かくしたりとも遂ひには知れずにも居まじく、知りたりとて故障のあるではなけれど、氣まづき思ひをさせるだけが厭やなれば、おもてだちたる事の整はざるさまに、何とか宜き手段もあらば、お新が爲の後來のち/\もわるからぬやう、人の妻にといひては未だ與之助が事情わけをしるまじき彼のこ娘が、應とはかならず言ふまじければ、行義見ならひもをかしけれど、何とか名をつけて華族がたの大奥にでも一時の御奉公にいだすか、ともかくも一二年のほど家をはなしたらば、双方に忘れ草のつまるゝ種にもなりて、其後に聟をとるなり嫁にやるなり、無關係の人にならば事の易かるべしと、此やうの話をなしける、その中に與之助、此場合になりて我が身の方はゆるぎの取れぬ事なるを知りつゝ、あかず惜しき心の十分に残れば、取とめて我がものにの念は今さら出すべきにもあらねど、何心なく罪なき人を、寄り集りて術計はかりごとのうちに落しいれる如きを憐れめど、我が嘴をはさみたらば幵處を怪しくとられて、いよいよお新を邪魔ものにさるゝ種ならんも知れねば、何事にまれはなしの始まりて、いざといふ時に臨まば、お新をつゝきて當人より厭やを言はする外に道はなし、お新の厭やとかぶりを振りなば、誰れも無理にとは言ひ難きに、我れも共に詞をそへて理屈をつくり、しばしの時日を延ばすほどには、天に風雨の變あるとおなじく、はからぬ處よりはからぬ事も出で來るものなれば、今までの事の目茶になりて、田原が事の彼方より破れて來たらぬとも言ひ難しなどゝ、人は厭ふ破綻といふ事を空に願ひて、我が心にも非ずはじまりたる縁なれば、萬づ串談のやうに誠しからず、今日の我が身の成りゆきの夢のやうなるに、いつぞは覚めて氣楽に愉快の舊にかへり、お辰、田原などゝいふ文字の脳裏をはなれて、大川に足を洗ひたるほど、なさつぱりとしたきものよと思ふに、生憎やお新が哀れいぢらしの様なる無邪氣の様子にて、我れをいさゝかも見よげにとの親切より、衣類の洗ひそゝぎ扨は縫はりの暇なく、夢にも母子が心をさとりたからばくはなすまじき朝タのやさしさ、其身の爲には鬼にも似たりける伯母を、知らぬ心の介抱なほざりならず、今日は谷中に行きて足の疲かれぬといへば、少しおさすり致しましよと取つく憐れさ、常は何とも思はざりしことが目に映りて、何ともいはれぬ厭らしき氣もちのなしける
 
  其七
 
  とゞめんと願ふは與之助が心一つにて、出ださんとつとむるは多数なるに、八方にまはしたる手の届きて、よろしき奉公口ふたつ見當りぬ、一つはお辰の手より出でゝ、霞が關にさる名高き舊諸侯の奥づとめ、むかしと違ひて御質素との表面おもてなれど、衣類もち物の支度なみ/\の嫁入りよりは仰山なれば、御奉公人とても小商人小官吏などの娘小供はなく、よしある嬢さまがたの上つ方を見習ひにおあがり遊ばすなれば、お行儀はもとより、志しがあらば諸藝に通じる事もなりて、三五年の後にはやさしき身代に及ぶまじき拝領ものもありて、よろづ冨貴に結構なるお邸とのこと、一つは瀬川が舊知己に折々は出入りも爲したりし黒澤何がしと呼ぶお畫師どの、浮世に大家名流の聞えも無けれど、斯道にあつき志しは却りて其大家などゝいはるゝを厭へば、おのづから隠逸といふ風もある隠居さまにて、家をゆづりし息子の律義りちぎなるにかへり見る煩はしさもなければ、先祖が生國ときく甲斐の差手さしでに、磯千鳥君いそが千代をば八千代となく景色さぐりがてら、厭気の出づるまで彼のあたりの山家にしばし引こもらんといふ,妻は此地に育だちたる人なれば、話しがたきもなき山猿の中に這入はいりて、さぞ淋しからん月日を思へば、いつそ家にとゞまりてお歸りを待つ方がよしとも思へど、年ごろ睦ましき中は月花のいづくにも手を携へぬ時なく、寸の間もはなれざりしものを、今さら一人はやりともなきに、我まゝなれども此處より一人手廻りのひとをつれたく、お新さまを宜き口あらばとお頼みなりしが、あのやうに可愛くしかも柔順おとなしき娘を,我が子同様に伴ひもしたならば、畫ごゝろもなき我が山ずみの憂さも慰むべく、萬事に嬉しき連れなるべけれど、良人にしたがふ我れさへさのみ進みては行きともなき山の中へ、花の都を捨てゝ若き人の行かんともいはれまじく、又よき御奉公をと望まるゝに貧乏畫師がお預かり申たしとは口巾たくてお願ひも申されねばと、壁訴訟のやうに妻なる人の來て語りたる、此二つが此頃の題に成りけり。
  その身一生の利害を説きて、はじめ奉公をと勸めたる時、いぶかしく怪しき事におもひて、俄かに承知はなすまじと思ひたるに、お新さのみは驚ろきもせで、思ひもうけたる如く出でゝ行くべきよしを合點しける、與之助かげに廻りて心を引き見れば、それは伯母さま兄さまのおそばにいつまでも暮らさるゝ物ならば、夫れに上こす喜びはなけれど、左様さうあられぬが世のならひと聞けば、これも詮なきこと、うき世といふものゝ力はいかほどの物やら目には見えねど、かなしきも嬉しきも我が手業にあたはぬことゝあきらめぬる身は、愁らき時はつらき時の來たりぬと思ひ、嬉しき時は嬉しき時とおもふ、そのほかには何ともさ爲れぬでは御座りませぬか、と思ひきりのよきに與之助とゞめもならず、さらば同じき奉公といへども,立派にうつくしき奥つとめの、いさゝか氣骨は折れるにせよ遊ぶにひとしき多人数の中にまじりて、絹布やはらかづくめに務めらるゝ華族の奉公ならば、その身の爲の行末もよく、世間の聞えも宜かるべきに、お新はいかにぞと問へば、お命令いひつけならば是非がなけれど私しに撰ばして給はらば華族さまは厭やといふ、さては黒澤の方がよしとか、我意に氣樂なるには相違なけれど、行々の事につきて何ほど頼もしき宿でもなく、それも東京にでも居ることならば気やすさにま任かせて、もとより奉公などゝいふでは無く奥様に細工ものでも習ふ了簡にて行くも宜けれど、今が今田舎ヘこもりて、はて自雲の雲水も同様なる彼の人々につきて何處まで行かるさべき、さればき方よりも遠慮して欲しとは明白に言はぬほどなるを、何故に又妙な處をも望むものかなといへば、黒澤さまはお畫師では御座りませぬか、兄さまもお畫はお好きなるに、私しは畫が學びたう御座ります、畫をならひて如何どうするつもりぞと又問へば,戀しき時にお姿をかきても慰さめられまする事故ことゆゑといはれて、興之助あとは聞くことの出来ず、一人胸のうちに泣きけるかくと事の決定さだまりぬる後は猶豫もなく支度したくのとゝのひて、一日なりとも長くとゞめんとおもふは與之助ばかり、表面よりは黒澤が出立の近づぎぬと告ぐるに、田原が方は何といふ目だちたる事もなけれど、裏面の交通やう/\はじまりて、お近が胸にはひや/\とする事の無きにもあらねば、これは一日もはやくたゝせたき思ひ,かゝる時は是非無差別の日のかげにお近が念慮の勝をしめて、いよ/\明日あすのあけの一番に、上野發の汽車にてといふ段に成りぬ、お新は何ごとを思ふらん、言はぬおもひは人しるによしなけれど、一語にても意味の有りける詞の與之助には利き刃にてゑぐらるゝやうに胸のくるしく、寝られぬ夜半の残燈ありあけのかげ薄れゆくまゝに、やがては鳥もなくらん、かねも驚かすべし、いざと敷居をまたぐ時、汽車のふゑの音ひゞく時、やう/\烟りにかげ消えゆくとき、いかならんと思ひやる與之助より、さし手が磯に千鳥を友として、かなしき戀のおもかげを描くらん、不憫ふびんやお新が心の内。
 
 ルビ

  

  
 

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  樋口一葉収録作品 (アイウエオ順)
  【ア行】
暁月夜 (1893年) 
あきあはせ (1896年) 
雨の夜 (1895年) 
うつせみ (1895年) 
うもれ木 (1892年) 
うらむらさき (1896年) 
大つごもり (1894年) 
【カ行】
經つくえ (1892年) 
琴の音 (1893年) 
この子 (1896年) 
【サ行】
五月雨 (1892年) 
さをのしづく (1896?年) 
十三夜 (1895年) 
すゞろごと (1896年) 
【タ行】
たけくらべ (1895年) 
たま襷 (1892年) 
月の夜 (1895年) 
【ナ・ハ行】
にごりえ (1895年) 
軒もる月 (1895年) 
花ごもり (1894年) 
反古しらべ (1896年) 
【ヤ・ワ行】
闇櫻 (1892年) 
暗夜 (1894年) 
雪の日 (1893年) 
ゆく雲 (1895年) 
別れ霜 (1892年) 
わかれ道 (1896年) 
われから (1896年)